(仮称)岬町スケートボード広場整備事業の中止について

 町内の若者からの要望を受けて、みさき汐風フィールド(旧関西電力多奈川発電所跡地)にスケートボード広場の整備計画を進めてまいりましたが、要望代表者や議会において議員から寄せられた意見を踏まえ、事業を中止することいたしましたので、中止に至った経過をご説明いたします。

昨年5月に町内の若者から和歌山市雑賀崎のスケートボードパークのようなスケボー施設を町内に整備する要望を受けました。

    わかやまスケートパーク(和歌山県HPより引用)

町は近隣のスケートボード施設を参考にして、子どもから近隣の愛好家の皆さんにご利用いただける施設として、みさき汐風フィールドに屋外型のスケートボード広場を整備する計画案を取りまとめ、11月に計画案を公表し意見募集を行いました。

町の整備計画案
 岬町スケートボード広場計画案(PDFファイル:1.4MB)

意見募集では、一部でスケートボード施設の整備自体に反対する意見もいただきましたが、世代を超えて計画案に対する賛同をいただきました。(いただいたご意見については、町のホームページで町の考えを回答させていただきました。)
今年1月に計画案をもとにスポーツ振興くじの助成金の申請を行いましたが、その後、要望代表者からプロスケーターの方を主体とした屋内・木造施設の要望と企画提案が行われました。また、3月議会の一般質問で、町の計画は、利用者が望まず、時代のニーズに合っていない、屋内・木造施設の整備を求めるので、現計画の取りやめを求めるご意見をいただきました。(詳しくは、「令和5年第1回定例会2日目(PDFファイル:687.5KB)」をご覧ください。)
屋内施設は、理想であると町も考えるところですが、スケートボード施設を設けることができる町の施設はなく、町民体育館をスケートボード施設に転用することもできません。
新たに屋内施設を建設することになれば、近年の建築物価の高騰もあり、数億円規模の費用が必要になると想定しており、町の財政状況を踏まえると住民の皆さんのご理解を得ることは難しいと考え、また、助成金の申請期限も過ぎていることから見直しは困難であることを要望代表者に回答しました。
その後、要望代表者からは、屋内・木造施設を強く希望し、それがダメであればスケートボード施設ができなくても仕方がないとの回答がありました。
公共施設は、一利用者の施設ではありませんので、特定の方の意見で事業判断を行うものではありませんが、今回のスケートボード広場の計画は要望書の提出を受けて計画したものです。
その要望代表者が計画した施設を望まないと判断されたこと、また、議会議員からも利用者が望まない、時代のニーズにあわない無駄な施設を造ることになるので、町の計画を取りやめることを求められたことから、今回のスケートボード広場整備事業を中止する判断を行ったものです。

主な整備計画検討経過】

月日 内容
令和4年5月23日 町内の若者から和歌山市雑賀崎のスケートボードパークのようなスケボー施設の整備を求める要望が行われる。
6月 6日 政策会議において、スポーツ振興くじ助成金を活用したスケードボード広場整備に向けた方針を決定する。
※参考にした施設:八幡市男山スケートボードパーク(令和3年度整備、事業費3,600万円(うち助成金2,000万円))
男山スケートパーク
男山スケートボードパーク(八幡市ホームページから引用)
6月28日 スケートボード広場の設計予算が議会で認められる。

(仮称)岬スケートボードパーク実施計画業務:入札結果(経過)調書

11月16日~
12月7日
整備計画案に対する意見募集を行い37件の意見が寄せられる。

スケートボード広場整備に対するご意見

12月12日 整備計画案に寄せられた意見に対して、町の考えをホームページで公表する。

【岬町スケートボード広場の整備に関するご意見に対する町の考え方について】

令和5年1月10日 スケートボード広場整備にかかるスポーツ振興くじ助成金の申請書を提出する。(申請期限:1月13日)
1月18日 要望代表者からプロスケートボーダーを主体に屋内木造施設の整備を求める企画提案書が提出される。
2月 1日 町内にはスケートボード施設に使用できる施設がなく、建物を建設することでコストが嵩むこと、助成金の申請が終わっていることから、屋内施設での整備はできないことを要望者に回答する。
3月 8日 議会一般質問で、要望者や住民は、屋内・木造施設を希望している。町の計画では、貴重な税金を使い、利用者が望まない、時代遅れ、SDGSにあっていないものをつくることになる。一旦中止にしてでも屋内・木造施設をつくるべきとの意見が述べられる。
3月 8日 議会一般質問を受け、要望代表者に今の計画を中止しても屋内・木造施設を求めるのかを連絡する。
3月13日 要望代表者から、あくまでも屋内・木造施設を求めるので、そのために今の計画が中止になっても仕方がないとの回答をいただく。
3月28日 議会全員協議会でこれまでの経過を説明し、今回のスケートボード広場の整備計画を中止することを説明する。
この記事に関するお問い合わせ先

まちづくり戦略室 企画政策推進担当 企画地方創生担当
大阪府泉南郡岬町深日2000-1
電話:072-492-2775

メールフォームによるお問い合わせ

参考:議会だより「みさき」No.60 2022年8月発刊 9ページ

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