当協会は、ストリートスポーツが抱える多くの問題について真剣にとらえ、様々な立場や様々な視点に立って、これからのストリートスポーツのあり方や子供たちの将来を、ストリートスポーツが出来る場所=スケートパーク=を通して明るくしたいと考えております。

現在、一部の市町村および都道府県の議会議員を交えて、ストリートスポーツが抱える問題の解決や解決手法を検討しております。

文書ンオンラインが取り上げた

という記事をお読み頂けると問題の深さが垣間見えると思いますが「スケートパーク設計」の中で「最も重要」なのは、ストリートスポーツが利用出来る複雑な構造物の図面を書くことではありません。それは大切な要素ではありますが、もっとも大切な事は別のところにあります。

「スケートパークの設計とは?」

まず考えなければならないのは、来訪者を含むスケートパーク利用者人口の予測です。
ストリートスポーツの特徴というよりも、日本の首都圏に人口が集中し経済も集中していることを考えれば分かる通り、どうしても人口密集地に利用者が多くなるというのは当然のことです。
そのため、地方や郊外などで、人口密集地と離れた広い土地を確保できる場所では、比較的容易にスケートパークを造ることが可能です。
また、遠方であっても、スケートパークは人口密集地周辺に造りづらい諸条件を抱えている施設ですから、わざわざ都道府県をまたいででも来訪者が絶えません。
こうしたことから
  1. 誰のために何のためにスケートパークを造るのか?
  2. どこにどのようなスケートパークを造るのか?
  3. 地域住民の理解は得られるのか?
  4. 利用者の理解は得られるのか?
  5. その場所で実現できるのか?

上記の5点を、確実に一つ一つ詰めてゆく事から「スケートパーク設計」がやっと始まります。

「スケートパークはなぜ人口密集地に造りにくいのか?」

東京2020オリンピック競技大会でスケートボード競技の初採用が決まった2016年夏頃から、TVやメディアでスケートボードによる社会問題が大きく取り上げられるようになりました。
その内容のほとんどは、器物破損、住居侵入や建造物侵入、不退去など犯罪と規定されている不法行為が繰り返されているという内容の報道であり、その場所は人や車など移動や往来の激しいところや人口密集地である繁華街や住宅地や公園ばかりです。
このような人の集まる場所の多くは、元々何百年も前からその地に住んでいた先住民が地主のように土地の利権を支配している場所というわけではなく、来訪者も多くいま住んでいる人でさえ他所から来た人たちが殆どです。
そして、一般的に、住民・領土・主権及び外交能力を備えた地球上の地域=国がそうであるように、人間はその地に住み始めると後から来た者でさえ、必ず「縄張り意識」を持ちはじめます。
これまで知れ渡っている情報だけを見ると、一般社会から阻害されているかのように映るストリートスポーツですが、例えばスケートボードでさえ、一部の公共スケートパークにおいては他のストリートスポーツの利用を許可しないという「縄張り意識」=「ローカリズム」とも受け止められかねない排除規定が色濃く表出している施設もあります。
その心をどう表現するか、しないかは、人それぞれでですし、知性や理念や思想を活用して、その地をより良い住みやすい地域にしようと考える人が多ければ「縄張り意識」=「ローカリズム」は表出し難い地域となりますが、人口密集地においては、より多くの人たちの「縄張り意識」=「ローカリズム」が複雑に交錯しているので一筋縄ではいかないのです。

「解決策はあるのか?」

例えば行政側が、地域の未来を担う子供たちの将来や健康に目を向けた場合、その地にスケートパークは必要だと考えるでしょう。
但し、地域住民の理解を得るためには、スケートパークを設置する場合の一定の基準や指針やルールを十分検討して制定する必要があります。
現在当協会では、日本におけるスケートパーク設置の基準や指針案について、市区町村、都道府県、国などの行政機関や、それぞれの地域の方が選挙で選出した政治家の皆さん、警察や各地域の青少年安全推進本部や教育委員会の皆さん、メディア報道機関の皆さんと協働して、日本におけるスケートパークのあり方を検討しております。
これまでの活動は、日本各地の地方公共団体や民間からの問い合わせや、個別のスケートパーク計画コンサルティング、スケートパークや周辺環境および付帯施設などの設計ご依頼を中心に受けておりましたが、全国的にストリートスポーツの問題点が噴出しており、また「適切なスケートパーク設置によって解決できる問題点も大変多い」ため、これまでよりも様々な立場の方々が関わる大きな動きをともなった活動にも力を入れ、これまで以上に多くの方々にご協力をお願いする機会が増えてまいります。
ご不明な点についての問い合わせや、ご協力の申し出は大歓迎でございますのでお気軽にお問合せ下さい。
また、普段から近隣でのストリートスポーツ利用を迷惑に感じている方で「ここにスケートパークがあれば解決できるだろう」と代替案を考えて下さる方からのクレームはとてもありがたい事ですので、ご遠慮なくご指摘くださいませ。

【 お問い合わせ 】

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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