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【東京都によるスケートボードの実態調査】
都では、製品等による事故の未然・拡大防止を図るため、日常生活における「ヒヤリ・ハット」を掘り起こすインターネットアンケート調査を実施し、その結果を都民に情報提供しています。

今回は「公園等で使用するスポーツ用品(車輪のあるもの)による子供の危険」について、都内及び近郊にお住いの保護者3,000人に調査しました。
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/anzen/hiyarihat/child_kouen_sports_syarin.html

令和4年度ヒヤリ・ハット調査「公園等で使用するスポーツ用品(車輪のあるもの)による子供の危険」調査報告書
令和5年6月 東京都生活文化スポーツ局

【日本スケートパーク協会より】
東京都の調査結果を見ますと「特に排除対象になりやすいスケートボードだけが突出して事故が多いわけではない」という事がわかります。

但し、たとえ少数であっても、依然としてスケートボードの迷惑利用者に対する非利用者からのクレームは多いです。

今後も様々な公園ができることでアーバンスポーツ利用可能施設や公園も増えてまいりますが、東京都のアンケートの結果を考察しますと、アーバンスポーツ利用者(アーバンスポーツを許容できる非利用者を含む)アーバンスポーツを許容することが難しい非利用者層との住み分け(行動エリア分け)を促進する必要がると考えております。

日本の人口密集地や都市空間において、多様性を尊重しながら迷惑行為や危険行為、排除行為が発生しない空間設計をする場合、上記の双方を同じ空間に滞留させることは軋轢を生むだけで誰のためにもなりませんし、ましてや大人の振る舞いや行動、行為を見て育つ子供たちにとっては楽しいはずがありませんし、明るい将来を見通せるはずがありません。

こう考えると、ランドスケープデザインの段階で、前者がリアルストリートよりも楽しめる場所として活動および滞留できる活力あるエリアと、後者のために他者との摩擦を極力軽減した憩いの空間の両方が必要です。

活力あるエリアは、地域の経済活動や振興を担う将来に向かって開かれたエリアとして整備する必要がありますし、他者との摩擦を避けた憩いの空間は閑静な場所として、一定程度の閉鎖性を保った整備をする必要があります。

これらの空間を分離することで、ある公園ではアーバンスポーツは一切利用不可能な設計とすることで、禁止看板や排除看板など、著しく景観を損なう物を後から置く必要が無くなります
また、より多くの方々を許容することが出来る公園では、歩行者やベビーカー、車椅子とアーバンスポーツが共存できるよう、安全面に配慮した設計を行うことで地域の活性化につながります

少子高齢化がここまで進んだ日本において、生まれる前のお子様と一緒にいる親御さんから後期高齢者の方々まで、それぞれの世代で、生きる時代背景も異なり、経済的背景も異なり、喜びや楽しみ方も異なり、心身の健康や体力の維持管理の手法についても異なる者が、全く同じ空間で全てを分かち合う事は不可能と考えるのが当然です。

行動エリアを分けることで、同じ地方公共団体に属する者同士が、それぞれの多様性を受け入れ受け止められ、たとえ常に寄り添わなくとも、他者の生きる意味を認め、自身が生かされる意味を理解できるのではないでしょうか。多種多様な人々の想定可能な範囲を正しく認めた設計が成されれば、それぞれ自身が居るべき場所は自分自身と向き合えば自ずと理解できるはずです。

このように小さな市民社会を俯瞰して、目の前にある現実を全体像として見ようとするとき、人は、他者への思いやりの心を養うことに繋がる可能性があるのかも知れません。

日本の将来を考える多くの皆様と共に、明るく優しく恥じる事の無い子供たちの未来を考えてゆきたいと願っております。